本日の書

2016年11月20日 16:10

鷹(たか)

鷹(たか)

 

数年前に書いた小品である。

この「鷹」という字には横の線が十本ある。この一本一本の線の角度に細心の注意を要する。

実は、一番上にある長い横画が一番右上がり、下に下がるにつれ平に近い角度となる。但し「鳥」の烈火(四つの点)があるので、微妙なバランスを考えないといけない。楷書の厄介なところで、決して気分だけで書けないのが辛い時もある。然し、その微に入り、細に入りが魅力でもある。針の穴に糸を通す如く書くのも「書」の技である。

老泰