本日の書

2016年12月10日 0:01

般若心経其一

般若心経其一

 

久しぶりに般若心経を謹書した。

今年、敦煌に行った時の、名も知らぬ先人の写経の字に魅入られ…。

死ぬまでには、こんな楷書が書けたらば…

この般若心経はプロローグである。

其一と言う事は、近々に其二が…。

老泰

 

2016年11月30日 0:01

縁(えん)

縁(えん)

 

翰墨結縁(かんぼくけちえん)と言う言葉がある。

まさに「書」によって結ばれる人とのご縁である。

どれだけご縁を戴いた方に救われたか。

また、一本一本の線にも縁がある。

新しい線との出会いがある。

「人」と「線」そして「自分」。

やはり「書」に感謝であろう。

老泰

2016年11月20日 16:10

鷹(たか)

鷹(たか)

 

数年前に書いた小品である。

この「鷹」という字には横の線が十本ある。この一本一本の線の角度に細心の注意を要する。

実は、一番上にある長い横画が一番右上がり、下に下がるにつれ平に近い角度となる。但し「鳥」の烈火(四つの点)があるので、微妙なバランスを考えないといけない。楷書の厄介なところで、決して気分だけで書けないのが辛い時もある。然し、その微に入り、細に入りが魅力でもある。針の穴に糸を通す如く書くのも「書」の技である。

老泰

2016年11月11日 0:01

福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)

福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)

 

最近の「書」には額装、軸装に神経を使わなくなった。

馬子にも衣装が無くなってしまった。

と同時に、裏打ちの時、作品そのものに墨が腐っていて、汚れたまま表具してしまう輩がいる。

これには耐えられない。

「書」はどこまでいっても神経を使わなければいけない。

老泰

2016年11月1日 0:00

龍門(りゅうもん)

龍門(りゅうもん)

 

時々、ガツンと書きたくなる。だからと言って、むやみやたらと書いてはいけない。楷書美学の追究が必要。

その楷書美学とは何だろう。まだまだ、何かを欲している状態である。

まるで龍門の前に立っているようなもの。一歩踏み入れる事が…。

門の中には何があるんだろう。

老泰