本日の書

2016年11月20日 16:10

鷹(たか)

鷹(たか)

 

数年前に書いた小品である。

この「鷹」という字には横の線が十本ある。この一本一本の線の角度に細心の注意を要する。

実は、一番上にある長い横画が一番右上がり、下に下がるにつれ平に近い角度となる。但し「鳥」の烈火(四つの点)があるので、微妙なバランスを考えないといけない。楷書の厄介なところで、決して気分だけで書けないのが辛い時もある。然し、その微に入り、細に入りが魅力でもある。針の穴に糸を通す如く書くのも「書」の技である。

老泰

2016年11月11日 0:01

福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)

福聚海無量(ふくじゅかいむりょう)

 

最近の「書」には額装、軸装に神経を使わなくなった。

馬子にも衣装が無くなってしまった。

と同時に、裏打ちの時、作品そのものに墨が腐っていて、汚れたまま表具してしまう輩がいる。

これには耐えられない。

「書」はどこまでいっても神経を使わなければいけない。

老泰

2016年11月1日 0:00

龍門(りゅうもん)

龍門(りゅうもん)

 

時々、ガツンと書きたくなる。だからと言って、むやみやたらと書いてはいけない。楷書美学の追究が必要。

その楷書美学とは何だろう。まだまだ、何かを欲している状態である。

まるで龍門の前に立っているようなもの。一歩踏み入れる事が…。

門の中には何があるんだろう。

老泰

2016年10月20日 12:00

巖邃(がんすい)

巖邃(がんすい)

 

巖は高い巌(いわお)。

邃は奥深い。

巖邃は険しい山に奥深い洞窟がある。転じて険しく深いと意味される。この言葉は楷書に適しているだろう。線質の奥深さと、崇高な楷書を求めているつもり。。しかしまだ五合目くらいか。

「書」は厳しくなればなる程、良いものが書けると信じている。徹底的に悩むべきであろう。これで良しと思ったら駄目になり、所詮、小さな山にすぎない。

老泰

2016年10月7日 19:37

柳宗元詩・早梅

柳宗元詩・早梅

 

早咲きの梅が高い枝に花開き、楚の青い空に照り映えている。北風が夜の梅の香り漂わせ、たくさんの霜が明け方の白い花びらをうるおす。万里の彼方へ送ろうと思っても、あまりに遠く山水が隔てている。寒中に咲く花はそぞろに散り落ちていく。どうやって遠来の客(作者)を慰めてくれるのか。

 

柳宗元(りゅうそうげん)

自然詩人として名を馳せた。散文の分野では、韓愈(かんゆ)とともに宋代に連なる古文復興運動を実践し、唐宋八大家の一人に数えられる。

 

作品題材からすれば季節はずれかもしれな。ただ、この書風は穏やかに書けたもので掲載した。この書風は、二代・泰麓の書風を若干取り入れ、楷法は先代・泰雲のものを受け継いだ筈……。

老泰