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我に七十難八十苦を与えたまえ

我に七十難八十苦を与えたまえ

愚かな話である。いい歳をして何をか言わんや・・・。

人、各々の生き方がある。これは、年寄りの戯言とご容赦願いたい。最近、会員や巷からも「終活」を聞く。私にとっては、とんでもない「死ぬまで書き続けていく・・・」。終わりの準備をする余裕なんて考えられない。それも冒頭に申し上げた、人、各々である・・・。失礼な言葉だがお許し願いたい。

「終活」するならば、自分の為に努力し、それを残していけばよい。それをどう活かすかは後の者に託す。恩着せがましく、「誰それの為に」はおかしいと思う。命有る限り、自分を大切にして貰いたい。「終活」ではなく、生きていく為の「生活」になるべき。「終活」のエネルギーがあるならば、それを「生活」に変えた方がよい。その為には、先ず自分を大切にしなければいけない。そうでなければ、相手も幸せにならない。自分を犠牲にして、相手が幸せになる事はない・・・これも言い過ぎであろう。

私自身は求めている「書」がある。然し、最近は「書」の方が私に要求してくる。「お前はこれが書けるのか・・・書けるものなら書いてみろ・・・」。それも挑発的に聞こえてくる。頭の中がごちゃごちゃになる。

世間からは、悠長な事言って、ノウテンキと言われそう。でも私は必死である。何故ならば、「書」を残さなければいけない。それも、後の人々に理解してもらう「書」をである。「書生活」していかなければならない。子供の頃に「我に七難八苦をあたえたまえ」と言われた。未だにそれが忘れられない。それは七歳くらいの時。今は✕十である・・・。

(機関誌 泰斗令和六年九月号 巻頭言より)

我に七十難八十苦を与えたまえ

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今回は~【字が上手くなる!!】柳田流のこだわりの「書」について解説します。~です。

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5月20日

「書」とは一体何であろうか。

実のところ私自身も迷うところがある。まずは書く事が好き。それに伴う知識が豊かになれば尚のことよい。では、「書」の知識は人生に於いて役に立つのか。余り役には立たないであろう。ただ、書家として継承しなければいけないという思いが強いから「書」への傾倒は必然的になる。また、生意気にも「先代が築き上げたものを偉そうに私が継承するなんて烏滸がましい限りである…」と思いつつ今日まできている。

世の中、政治・経済・文化の三つが成り立たなければ国家でないと嘯いていた時もあった。その文化の担い手として豪語している部分が見え隠れする。然し、気が付けば、それすら関係ないことである。ただ、只管信じた道を歩むだけである。それが書家であろうが、愛好家であろうが、凡人であろうが、その道を歩まなくてはいけない。やはり「偉そうな戯言はひかえるべきである」と反省もする。

人の為、世の為、自分の為、柳田家の為。どれでも構わない。その「為と言う言葉すら、あやふやなものはない。人は、日々慌ただしく過ごしている。それ相応に生きている方も大勢おられる。そこから学ぶ事も多くある。その方々に尋ねたい。人生って…。

ただ、神様、佛様が実在していれば、大いに感謝すべきであろう。でも見たこともない神佛に対し何を感謝すべきか。一つ言えることは、今日まで生きて来られたのは何かの力であろう。その何かに感謝するべきかもしれない。

「書」の魔力に魅入られた書人の戯れ事である。