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今回は~【お遊び回】過去最低?3人の合作アート作品を書いてみた結果~です。
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今回は~【検証】運筆のスピードで「書」はどう印象が変わるのか?~です。
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一つ終えれば・・・
一つ終えれば・・・
昔、和歌山の根来寺で約一年四ヶ月程、お世話になったことがあります。在家の身でありながら、総本山の門をくぐらせていただき、貴重な日々を過ごす事が出来ました。
私の仏道の師である関尚道猊下は、当時すでに「稀に見る高僧」と称される方で、そのような方に仕えることは、身の引き締まる思いというより、むしろ気が滅入るほどの重圧を感じていました。
そんな私に、師は「君は本堂と奥の院の掃除だけをすればよい。あとは経文を書いて過ごしなさい」とだけ仰いました。とは言うものの実際には、参拝団の対応に対し右往左往、慣れない法要の準備、また、給仕や布団敷きなど、多くの雑務にも追われ、慌しい日々を送っていました。その経験は貴重なものとして、その一つ一つが修行だったと今では思っています。これは感謝あるのみです。
忘れられない一つに、奥の院の石畳の回廊を掃除した経験です。掃いても掃いても落ち葉が降り続け、果てしない作業にため息をつきながら掃除をしていた時、ある高僧がこう言ってくださいました。「落ち葉を一枚拾えば、一つ何かが終わり、何かを得ることになるのです」。当時は、それすら理解出来なかった自分でした。その言葉を真に受け入れられたのは百寺納経後半頃でありました。結果、その金言が百寺納経の歩みから満願成就へとつながっていきました。
人は、苦しい時にこそ、自分が何をするべきかを問われる・・・今年は、例年以上にそのことを深く実感する一年となりました。
書人・柳田泰山に関わられている全ての方に心より感謝申し上げます。来年も何卒、宜しくお願い申し上げます。
(機関誌 泰斗令和七年十二月号 巻頭言より)
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12月15日
書に携わる思い
自分で見たもの、聞いたものを信じる。それを糧として経験を積む。その糧には失敗と成功がある。どちらも大切で重要である。失敗だからといって悔やむ必要はない。成功だからといってはしゃぎはしない。人を慈しみ、自分に対して誠実で真摯な姿勢をとる。たとえ不可能と思っていても前向きな姿勢をとるのがよい。出来る夢を持つ。出来ない夢は持たない。言葉に出すという事は行動が伴うという事を忘れてはならない。
軽んじた褒め方は避ける。正直な褒め方がよい。「書」にはお世辞はいらない。人が上手くいった場合、心から喜んであげる。反対に失敗したら、心から同情してあげる。それは口に出さなくてもよい。人が喜ぶ事をする。それは本当は自分が一番喜ぶ事になる。自分だけが喜ぶのは半分喜んでいるだけ。直感を磨くのもよい。心は生き物であるから。心の奥底から「書」が生まれるのが理想。自分の「書」を書く事が一番。手本通り書けるのは本当のうまさではない。人を非難するより、自分を非難する。人を傷つけない努力も大事。人を傷つける事は自分をも傷つける事になる。
最近、美しい景色を見ると自分の心について考えさせられる。「生きていてよかったぁ~」とか、そこから自分に思いを巡らせる事になる。漸く美しい風景を見る意味が解りかけてきた。東京には風景が無い。だが近代的な美しい洒落たラインが見える時がある。ただ妙な事に空から見る都会は墓標みたいに感じる・・・。
(機関誌 泰斗令和五年十二月号 巻頭言より)
