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ジグソーパズル
ジグソーパズル
最近、細字を書いているとジグソーパズルを思い出す。一字一字のピースを重ねて行く内に一つの作品が仕上がる。然し、いつも途中でそのピースが見つからず失敗に至る。一体、何をしているのか・・・。
今年の泰書展では三千ピースを二点仕上げた。それも間違いがなく(不出来は別として)纏め上げる事が出来た。
ところが、般若心経や大悲呪などの経文では時々、ピースを無くしてしまう。二百字や四百字のピースなのに、すぐに一つのピースが失われてしまう・・・。まるで自分の人生みたいなもの。
人生は希望があったり、失望があったり、ジグソーパズルとしては永久に仕上がらないもの。今の状態、年齢からくる体力が失われているのか。それはただの言い訳に過ぎない。毎日、コツコツ仕上げているのに、途中で何かを無くしてしまう。放棄してしまえばいいのにと考えられるが、それは人生そのものを放棄するのに等しい。困ったもんだ・・・。もう晩年なのに、うかうかしていられない。その焦りがあるのか。それも違う。やはり力不足であろう。この繰り返しである。
この瞬間、経文の文字を間違えてしまい、気を取り直し、この稿を書き始めた。毎度の事ながら、一つのパズルを作るのに試練としか言いようがない。たかが「書」である。その間違いは誰にも解らないかも知れない。特に何千字のピースは解らない。でも自分が許しがたい。こんなにチャランポランな自分が、そこは恐れおののいている。
天の声がいう。「誰も解りはしない。適当に書いたら・・・一層の事、辞めたらどうだ・・・」それは悪魔の囁きであろう。そして善の天使は何も言わない。
(機関誌 泰斗令和六年十一月号 巻頭言より)
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9月9日
第二十八回泰書展を迎え
今年も、コロナ禍ではあるが泰書展の開催を決断した。ただこの原稿執筆中にも感染が以前のように広がってきている。誠に不安な状態である。
人はいかなる困難があっても挫けてはいけないと思いつつ、流石に狼狽もしている。先が見えぬ…。周りを見渡しても危機感が薄れていると感じているのは自分だけであろうか。一体どうしたものか。
社会的に見たならば文化的な企画等は弱いものである。政治、経済が優先であるから。そんな社会の仕組みの中でいかに生き、貫き通すかは、それぞれの考えである。
私自身、日本橋で教室、事業を展開しているが、スタッフ一同も不安な毎日を過ごしている。ただスタッフの、何かを信じ行うべき事は行う姿勢は、私にとっては有難い。会員を信じ、スタッフを信じ、友人を信じ、世の中を信じ、神仏を信ずるしか方法はない。
最近、神仏に合掌するが如く、「書」に専念している。書く事によって、心の何かが癒やされている自分がそこにいる。恥ずかしい事だが、この歳になって新たなる歓びさえ感じている。たとえこんな状況であっても書かなくては前に進まない。企画に翻弄、社会に翻弄され、そして奔走しても、私の力ではどうにもならない。であれば書く事によって克服するしかない。
どこからか・・・「お前なんかいい方、コロナで生きるか死ぬかの人々が沢山いる・・・悠長なこと言って・・・」仰る通り。
では、何をしたらいいのか。やはり書く事しか考えられない。今回の泰書展の作品の大多数がコロナとの戦いの中で書かれている。
これにも敬意を表したい。だからこそ自身もそれに応えて行かなくては、心が収まらない。
出品された皆様には、世間の常識を踏まえた上で判断し、泰書展を想って書かれた事に対し感謝申し上げたい。
(機関誌 泰斗令和四年九月号 巻頭言より)