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今回は~【書家の1日に密着】書家が12時間の作品・千字文を書く動画~です。

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ジグソーパズル

ジグソーパズル

最近、細字を書いているとジグソーパズルを思い出す。一字一字のピースを重ねて行く内に一つの作品が仕上がる。然し、いつも途中でそのピースが見つからず失敗に至る。一体、何をしているのか・・・。

今年の泰書展では三千ピースを二点仕上げた。それも間違いがなく(不出来は別として)纏め上げる事が出来た。

ところが、般若心経や大悲呪などの経文では時々、ピースを無くしてしまう。二百字や四百字のピースなのに、すぐに一つのピースが失われてしまう・・・。まるで自分の人生みたいなもの。

人生は希望があったり、失望があったり、ジグソーパズルとしては永久に仕上がらないもの。今の状態、年齢からくる体力が失われているのか。それはただの言い訳に過ぎない。毎日、コツコツ仕上げているのに、途中で何かを無くしてしまう。放棄してしまえばいいのにと考えられるが、それは人生そのものを放棄するのに等しい。困ったもんだ・・・。もう晩年なのに、うかうかしていられない。その焦りがあるのか。それも違う。やはり力不足であろう。この繰り返しである。

この瞬間、経文の文字を間違えてしまい、気を取り直し、この稿を書き始めた。毎度の事ながら、一つのパズルを作るのに試練としか言いようがない。たかが「書」である。その間違いは誰にも解らないかも知れない。特に何千字のピースは解らない。でも自分が許しがたい。こんなにチャランポランな自分が、そこは恐れおののいている。

天の声がいう。「誰も解りはしない。適当に書いたら・・・一層の事、辞めたらどうだ・・・」それは悪魔の囁きであろう。そして善の天使は何も言わない。

(機関誌 泰斗令和六年十一月号 巻頭言より)

ジグソーパズル

7月15日

  • 会期
    2016年9月1日(木)〜9月6日(火)
  • 時間
    AM10:00〜PM17:00
    ※最終日はPM15:00まで
  • 会場
    上野の森美術館
  • 住所
    東京都台東区上野公園1-2

主催 泰書会
後援 中華人民共和国駐日本国大使館・上野の森美術館
協力 奈良興福寺

今回の書展は薬師寺納経をはじめ五点の納経作品を出品。文字数にして約一万字の経文となりました。